献血

いつだったか息子と街を歩いていて、たまたま献血ルームの前を通りかかった時、息子がふとこう言うんです。

「僕ね、献血できるようになったらゼッタイしようと思ってるんだ。」

「ママは輸血で(命が)助かったんでしょ?たくさんの献血した人が助けてくれたんだもん。これだけはゼッタイにやりたいんだ。」

彼にしたらめずらしい言い方。息子は誰かに「頑張りたいことはなーに?」と聞かれても「うーん、頑張りたいことは特にない。普通でいい」と答える子で、あまりゼッタイにこれをやりたいんだとは言わない子なんです。

そう、私は闘病中何度も何度も輸血をしました。

ありがたかったけれど、あの時は輸血が大嫌いでした。吐き気や発熱などの副作用も出たりします。抗癌剤は危険な毒でもあるのでわざと点滴に毒毒しい色をつけてあることもあるんですが、輸血の色もかなりグロテスクで少しでも気分を落ち着かせるために輸血パックを布で覆ってもらったりしていました。

本当にたくさんの方々の〝生命のかけら〟を分けて頂いて、今こうして元気でいることが出来ています。感謝しかありません。

私は輸血も血液疾患歴もあるので、献血が出来ず、血でどなたかを助けることは出来なくなってしまいましたが、息子がずっとそんなことを考えていたなんて、ちょっぴり涙が出ました。

献血は16歳からできるそうです。
http://www.jrc.or.jp/donation/about/terms/

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