私が芸能界に入るきっかけ
フジテレビの「オールスター家族対抗歌合戦」。
俳優だった父、佐竹明夫ファミリーとして出演。
この瞬間から私の人生が変わったのです。
朝から晩まで歌をうたい、大人が何か買ってあげると言えばレコードか歌本。ピアノの前で歌本を見ながら新しい歌を覚える時間が何よりも幸せだったあの頃。
是が非でも歌手になるんだとはあまり考えていなかったけれど、今でも自分との戦いの場は歌の中にあります。
誰かと争い競うのは苦手だけれど、自分と戦える場を歌は与えてくれました。
それは本当に幸せなことです。
小学5年生の時、自分の将来の設計図を描くことは残念ながら出来ませんでした。
「圭以子は歌手になりたいか?」父はある日、私にそう言いました。
答えは「うん、歌手になりたい!」
あの頃歌は大好きだったけれど、私は本当は女優になりたかったのです。父の強い意志で、その夢は叶わなかったけれど、
私の心はドキドキしてワクワクしてキラキラしていました。
そんな当たり前のある日から少しずつ当たり前ではない人生を歩み始めていました。
もうあれから40数年。
アイドルは1年半でやめてしまったので
「根性が足りなかった」
と言われたり書かれたりすることもありましたが‥
ホント?
たぶん根性がなかったらこんなに長いこと歌は歌っていないでしょう。
運命の女神にイタズラをされても、まだ歌ってる私、
病に倒れてもまた立ち上がって、歌ってる私‥。
根性がない、わけないね(笑)!
この根性、このしぶとさ(笑)
自分でもビックリします。
すべてはこの日から変わった‥‥のは、私だけではありません。きっと、父も母も姉も。
いろんなことがあるけれど、
“置かれた場所で咲いていたい‥”
と、思います。
そこが私の居場所だから。