社会という感覚

かつて先輩達が言っていらした「若い子達とは感覚がちょっと違うからようわからん」という言葉、最近はようわかるような気がします(笑)。それだけ自分が年をとったということかも知れません。

 

私がお仕事を始めたのは11才の時です。もちろんまわりは大人ばかりでした。

先輩方からは学校では学べないことをたくさんのことを教えて頂いて育ちました。その中で私が立っていた芸能という社会の仕組みも知りました。

商品は商品だけでは誰も買ってはくれない。いくら才能があるよと一人で叫んでも見向きもしてくれない。市場に連れていってもらって、この商品は素晴らしいぞ、買ったもん勝ちだぞ、買わなきゃ損だよ、こんないい商品を買わないなんて手はないなどと手を替え品を替えて売り込んで頂き、会社がこれまで築いてきた信用のもとでその商品を試して使って頂く。商品はただただ商品価値を保つよう最大の努力をする。自分が好きなことをやることをさせて頂いている影には多くの人と多額の費用、そして必死に築き上げた信用が動いていることを決して忘れてはいけない。そう当たり前のように教えられてやってきました。私は大きな事務所を辞めた時にその大きさを痛感しました。

その後、歌の勉強をしなおし大学に入り、仕切り直して別の音楽の道を歩ませて頂いたので、少し遠くからいろいろな状況をまた違った観点でみることが出来たのかも知れませんが、私は今でも芸事を売る仕事をしている限り自分はひとつの商品だと戒めて(笑)、あれから40年程仕事をしています。

どの世界にもそれぞれ役割があって、その立場立場で考えが違って当然だと思いますが、

プロならば徹底してその役を演じきる!

社会という舞台ではどんな職業でも、

教師でもサラリーマンでも同じ!

それがお金を頂くという自覚と責任

だと私は思うけれど、‥‥

 

やっぱりもう考えが古いのかな。

こんな風に公私の隔たりがなくなってきちゃってきている世の中に違和感を感じるって、もう感覚古いのかな。

電車の中でお化粧している姿見る度に寂しさを感じるのも、もう古いのかな(笑)。

 

 

2 Comments

  1. おっしゃってること、すごくよくわかります。
    どんなお仕事も、それによって1円でもお金をいただく限りプロだと思います。
    今はネット社会になって、私も日々それを利用していますが、パソコンやスマホの向こうにいるのは「人間」で、その重さや大切さや、思いやりや節度は、昔から変わらず大事だと思います(^^)

    1. 西川様
      ありがとうございます。
      自分らしく自分が信じているように生きましょう!

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