病気まるみえ発見カメラ

病気の再発まではあっという間でした。抗がん剤の副作用はいわゆるマニュアルに書いてあるもの以外にもあるようで、私の場合、手、特に右手が思うように動かなくなり、グーチョキパーの動作や、どうやったら握った手を緩ませることが出来るかわからなくなってしまうことが多々ありました。筋肉が異常に弱く硬くなってしまい、脳との連携がうまくいかなくなってしまったのでしょうか。マッサージやリハビリに度々通い、握りやすいお箸を持ち歩き、いつも軽いトートバッグを肩にかけているいうスタイルでした。そのうち、だんだんとお箸さえ持てなくなってきました。抗がん剤治療が終わっても、私はマッサージやリハビリ、メンタルクリニック、整形外科と休む暇がないほど忙しい通院生活が続きました。整形外科で手根管症候群ではないかと言われて専門病院で検査を受けた時のこと。そこの医師から突然『まだがんが治っていないっていうことないですか?』という言葉。私は“あんなに頑張ったのだし、寛解と言われ、ちゃんと経過観察だって受けているのだからそんなはずはない。〟と私は全くその言葉を信じようとはしませんでした。『あり得ません』。しかし、あれが兆候だったんです。再発はじわじわ右肩から始まっていたようです。もちろん当時、毎月、経過観察で通っていた血液内科の主治医にもその事を話しましたが、返ってきた言葉は『ひどい肩コリじゃないんですか?早く治してくださいね』。

息子が学校の宿題で“あったらいいもの、こんなもの“というテーマで考えて絵に描いてまとめてくるという課題を与えられた時のこと。息子が考えたのは『病気まるみえ発見カメラ』!どこか痛かったり調子悪かったりして、病院に行って検査をしてもらっても時間がかかったり、なかなかわからなったり、たまに誤診もあったりする。でもこのカメラで撮せば、すぐにどこが悪くて何の病気か等なんでもすぐにわかるのだといいます。母親の闘病をそばで見ていて思いついたのでしょう。ほんとうに、あったらいいなぁ、『病気まるみえ発見カメラ』!そうしたら病気の早期発見も出来て、完治する可能性も増えるかもしれませんよね。そして彼の将来の夢は毒性のない抗がん剤を発見することだそうです。頑張ってほしい‥涙。

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